野球グラブメンテナンス大全集

野球・ソフトボール用グラブのオイルを中心としたメンテナンス道具について詳しく紹介していきます。

ジュンケイのJG-01グリスとアタッチメントグリスの違い

 

2016年12月にJUNKEI-GLOVE(ジュンケイグラブ)から販売開始されたJG-01

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「伝統のグリス」といったキャッチフレーズで販売されているのですが、このグリスは一般的に言われている「グリス」とは違います。

 

 

従来のグリスはアタッチメントグリスと呼ばれるもので、捕球面の革と平裏の革を接着させる役割を担っています。

 

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しかし、ジュンケイグラブから発売されている「伝統のグリス」は接着成分が少なく、オイル分がメインとのこと。

 

 

というのも、かつてグリスは革同氏を接着させるためではなく、捕球面をオイルを染み出させて捕球面の革を強靭にする役割だったとのこと。

 

また、型付けの段階でグリスが浸み出てくるのを楽しみにしている方もいたとか。

 

 

ただ時代の流れの中で、店頭でグリスが浸み出ている状態が見栄えが悪いということで、現在のような浸みこみにくく、接着成分の多い現在のグリスになったようです。

 

 

その中で復刻版という形で販売されています。

 

 

アタッチメントグリスと伝統のグリスの動画を見ていただけると違いが分かるかと思いますが、伝統のグリスはオイルのような感じです。硬いのですが浸透性が高く、ノビはかなり良いです。

 

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一方でアタッチメントグリスは硬く、浸透性も無いです。

使用の際はドライヤーで温める、もしくは湯せんのような形で柔らかくして使います。

 

 

 

そして、一番の違いは、伝統のグリスはグラブの内側に入れるだけではなく、表側からも塗れるのが特徴です。

保革油としての使用が可能です。

 

塗ると色がかなり濃くなり、それが持続します。

 

 

アタッチメントグリスはこのような使い方ができません。

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近年ではグラブの捕球面が黒っぽくなっている方がかっこいいということで、油出し呼ばれる捕球面を熱して強制的にグリスを染み出させたり、液体オイルを捕球面に多く塗るといったことが行われていますが、この伝統のグリスがあれば、それらの工程は不要になるのでは?と思います。

 ただ、塗りすぎには注意です。